2022年6月。「電量ひっ迫注意報」が初めて発令され、その後4日間続いた。
電力供給量が需要量に追いついていけない状況。生産が追い付かない状況となったわけだ。
しかし、今はまた別の意味でのひっ迫がやってきている。
それは、電力価格上昇による家計の逼迫。
毎月毎月上昇していく電気代になすすべはない状況だ。
電力の供給不足と電力価格の上昇。
2つの異なる質の逼迫が存在している。
電気の供給が追い付かず「電気が根本から使えない世界」
電気は使うことができるが、価格が異常に高くなり「電気を使うという判断をしずらい世界」
この2つの世界が訪れる可能性がある。私たちは一体、この事態に対しどのように対策すべきだろうか?
「電気を使う」という判断をしずらい世界
まずは、「電気を使うという判断がしずらい世界」から。
現在進行形で起こっているこの状況。電気を使うという判断を鈍らせている原因は「電力価格の上昇」である。
グラフで見ると分かるが、2022年9月までの段階で緑の線、家庭で使われる低圧(従量電灯)は徐々に右肩上がりで推移している。全体的な傾向を見てもその傾向だ。
戦争・原油高騰など外部環境の変化に伴い電力価格は高騰してきた。今後はどのような値動きになるかは不明であるが、どうも価格が低下するとは思えない。
この状況に対してどのように対応を行うか。
対応策としては、
「より消費電力が少ない道具を用いて日々の生活を乗り切る。」
これしかないと思う。
例えば、エアコンをずっと使っているのであればそれに代わる何か、冬であれば電気毛布やコタツ。夏であれば扇風機を代わりに用いる等である。
大きくお金を使えるのであれば、年式が新しい家電を買うことも中長期的に見れば節約となるだろう。
しかし、今、電気代を安くしたいと考えるのであれば、アプローチを変える必要がある。
今ある快適は無くなるかもしれない。しかし、電気価格が高騰する中でこれまでに同じよう使い続けていれば、お金にある程度の余裕がない限り家計がパンクしてしまう。
もちろん、電気毛布やコタツ・扇風機等、設備投資は必要であるが、家計が本当にひっ迫する(火の車になる)と設備投資どころの話ではなくなってしまう。
ある程度金銭・心の余裕があるうちに代替になる物を用意し、いつ状況が悪化しても何とか生活できるよう準備しておくことをお勧めする。
電気を使うことが根本からできない世界
次に、人の生死に関わるレベルの
「電気を使うことが根本からできない世界」について。
さて、突然だが電気を使えなくなった経験はあるだろうか?
私は東日本大震災で経験済みなので、想像は容易につく。
真冬並みに寒い日。数日間電気が止まるだけで下手をすれば生死に関わる。地震当時は雪が降っており、室内でダウンコートを着込んでも寒かったことが記憶に残っている。
普段使っているストーブも、灯りもない。店舗は休業。コンビニではあらゆるものは買い占められ物がない。レジは使えないので電卓で会計。ガソリンスタンドに並ぶ長蛇の列。
おっと、話がそれた。
電気が使えなくなる。停電。
灯りと暖かさ、調理可能な設備。が数日生き残るには最低限必要だ。それに付け加えるとするならば情報とスマホへの充電だろうか。
これらを揃える場合、キャンプ用品の購入をお勧めする。
キャンプ用品の場合、持ち運びを想定しているので、非常にコンパクトで場所も取らない。尚且つ屋外利用を想定している物が多く風に強い。
調理やお湯を沸かすことが必要になる場合、これらを検討してほしい。
簡易的なランタンもキャンプ用品をお勧めする。ある程度光量があって周囲を照らせるものが良いだろう。
また、停電時に忘れてはいけないのは情報源。これはラジオをお勧めする。
いつ復旧予定か、外部はどのような状況であるか。それを知っているだけでメンタルが安定する。
現代ではスマホも欠かせない。モバイルバッテリーがあればさらに安心できる。
首が回るうちに手を打っておくことだ。
この記事執筆時は3月6日。
3月11日の東日本大震災が近いからこんな記事を書きたくなったのだろうか。
しかし、何度でも言わせてもらう。「首が回るうちに手を打っておけ」
何か起こってからではもう遅いというのが世の常である。
以上。