どうも、しゃけづです。
なんだか相場も気持ちも昂り過ぎている時、下落相場の時。
そんな時に、冷静にさせ、励ましてくれるのが「投資格言」です。
今回はそんな投資格言の宝庫である書籍「三猿金泉秘録」の紹介と気に入った文章を少し書いてみました。
「三猿金泉秘録」とは?
「三猿金泉秘録」は堂島の米相場で活躍した牛田権三郎が取引で学んだ教訓を和歌にしたものを現代語訳して、解説をしている物です。
「堂島米市場」は世界的においても先物取引の先駆けと呼ばれた場所です。
江戸時代、諸藩が年貢として集めた米の多くは、大坂をはじめとする大都市へと運ばれました。諸藩は、納めた年貢米を入札制によって米仲買人に売却し、落札者には米切手という1枚当たり10石の米との交換を約束した証券を発行。
この米切手には、未着米や将来の収穫米も含まれ、これらが盛んに売買されるようになりました。
近代取引所に通じる会員制度、清算機能を有している堂島米市場。
凄いですね。
☟堂島米市場についての書籍
さて、そんな堂島米市場で名をはせたのが「牛田権三郎」・・・らしいのですが実はネットで調べても本人についての情報は少ないです。
文献はあるそうですが、それも情報が少ないらしい。
そんな謎の人物が書いた「三猿金泉秘録」
この書物は本間宗久が書いた書物と並び評される相場の聖典だと言われています。
タイトルの中にある「三猿」ですが、日光東照宮にある「見ざる聞かざる言わざる」あれの相場版的な感じです。
序文から抜き出すと
見猿:眼に強変を見て、心に強変の淵に沈むことなかれ。ただ心に売りをふくむべし。
聞猿:耳に弱変を聞きて、心に弱変の淵に沈むことなかれ。ただ心に買いをふくむべし。
言猿:強弱変を見、聞くとも人に語ることなかれ。いえば人の心を迷わす。
これを猿の秘密なり。
見ざる:暴騰している相場でも陶酔しない。売ることだけを考えろ。
聞かざる:弱気な意見を聞いても流されるな。買うことだけを考えろ。
言わざる:相場の変動があったり人から聞いたとしてもそれを他人に話すな。言えば人の心を惑わせるだけだが、言わなければ自分の秘密となる。
訳はこんな感じでしょうか?(適当ですみません)
本書では相場に関する教訓を短歌にて記していますが、その中でも今回は資金管理についての文章をいくつか紹介し終わりたいと思います。
有り金を全て株へと投資したくなる上昇相場。そんな中でも、ある程度の現金を持ち買えるように備える。
そんな冷静な判断を忘れないようにしたいです。
・ふところに金をたやさぬ覚悟せよ 金は米釣る餌と知るべし
・売買はいくさの備えも同じこと、米商いの軍兵は金
・文殊でも備えのたたぬ商いは 高下の変が出ればやぶるる
・備へなき商いならば いつにても 損得なしに 商い禁制
それでは。また。